トランスコスモスとアドバンスト・メディアが京セラDSJに国内初の英語版音声AIを導入|コールセンター業界動向レポ(No.2)

2022年1月13日、コールセンター大手のトランス・コスモスと、国内の音声認識市場でトップのシェアを持つアドバンスト・メディアが、複合機、プリンターなどの製品の販売、保守を行っている京セラドキュメントソリューションズジャパン(以下、京セラDSJ)に、国内初となる英語版音声AIを導入するというニュースがありました。

アドバンスト・メディアから発表されているニュースリリース「トランスコスモスとアドバンスト・メディア、京セラDSJ様に国内で初めて英語版音声AIを導入」によると、トランス・コスモスは、長年にわたって京セラDSJのカスタマーサポートの運用を提供しているようですが、京セラDSJ側から電話受付時間外や入電の増加時、さらには天災やパンデミックの際にもサポートを希望するユーザーに応えたいという要望があり、それに対し、トランス・コスモス側も音声AIと従来の電話での対人対応を組み合わせたハイブリッドでの運用を提案し、2020年からアドバンスト・メディアのAI音声認識の機能を活用したサービスを導入していたとのことです。

そして、今回は国内で初めてとなる音声AIの英語版を導入し、一次受付を日本語、英語問わずに音声AIで対応できる体制を構築したとのことです。

なお、同カスタマーセンターでの国内の音声AIによる対話完了率は5割以上を達成しているとのことで、このことからも問い合わせ内容によっては有人ではなく、AIでも十分に対応できることを示しているといえ、コールセンターのAI化が着々と進んでいるという見方もできるかと思います。

前回、当コーナーでコールセンターの将来性について書きましたが、全国のコールセンターでこういった品質の高い音声AIの導入が進んでいくと、今後コールセンターは音声AIで対応ができないことを補うスタッフだけがスタンバイするという、少数精鋭化していく方向に向かっていくのかもしれませんね。