在宅コールセンターも追い風!加速するクラウド型コールセンター|コールセンター業界動向レポ(No.4)

いきなりですが、コラボスという会社はご存じでしょうか。

コラボスとは、コールセンターシステムを企業や自治体などに提供している会社で、クラウド型コールセンターシステムのパイオニアでもあります。

2021年5月期におけるブランドのイメージ調査(日本マーケティングリサーチ機構調べ)でも、同社の公式サイトのトップページで紹介されているように、「信頼と実績のクラウド型コールセンターシステム」「コールセンター運営に最適なクラウドCTIサービス」「コールセンター関係者がおすすめするCTIサービス」の3部門でNO.1を獲得しています。

こういった調査結果からも、コラボスがクラウド型コールセンターシステムのパイオニアであることが分かりますが、2022年2月1日に発表された同社の「2022年3月期第3四半期決算短信」の中で、「当社を取り巻く国内クラウド型コールセンター市場におきましては、近年、多くのコールセンター運営企業等において、システムを自社構築するオンプレミス型からクラウド型へ移行するケースが加速しております。」(同資料p.2より一部引用)と記されています。

オンプレミス型とは、使用者が管理している自社のサーバーにシステムを導入して運用する方法で、一方のクラウド型は自社ではなく、インターネット上(クラウド上)にあるサーバーのシステムを用いて運用する方法ですが、現在コールセンター業界は、後者のクラウド型のコールセンターが加速しつつあり、同社の売上高にもその変化が示されています。

同社ではインターネット回線とパソコンがあれば、すぐにコールセンターが開設できる小・中規模のコールセンター向けの「COLLABOS PHONE(コラボスフォン)」というクラウド型のコールセンターシステムを展開していますが、2月9日に同社が発表したPR情報「コロナで需要拡大 前年比179%の売上高を達成! お客様の声をもとに、自社コールセンターシステムを大規模改修 「COLLABOS PHONE」バージョン2.5.0のリリース」でも、ワクチン接種などの公共案件や在宅勤務案件の増加により、同システムの売上高が前年比で179%になったと紹介されています。

なお、在宅勤務に関しては前回のレポートでも、りらいあコミュニケーションズの海外の稼働率が在宅オペレーションの定着などもあり、新型コロナウイルス流行前の水準にまで回復したことを紹介しましたが、先のコラボスのPR情報で、COLLABOS PHONEは在宅でのコールセンター運用に最適であると記されているように、オンプレミス型のコールセンターでの在宅勤務は難しく、COLLABOS PHONEのようなクラウド型コールセンターシステムが求められます。

もちろん、コールセンター業界での在宅勤務がどこまで浸透していくかは未知数ではありますが、コールセンター業界の在宅勤務が加速すればするほど、クラウド型コールセンターの導入もさらに加速していくことになるといえ、今後の動向が注目されます。