悩み
早口になったり、口が回らなかったりすることが多く、お客様や品質管理の担当からもそのことを指摘されることがあります。どうしたら改善できますか。
回答(アドバイス)
・苦手な発音を見直してみましょう
五十音順の中で苦手な発音はないでしょうか。苦手な発音があると、その発音を含んだ単語や文章がうまく言えず、早口になったり、口が回らなかったりすることがあります。
ちなみに私の場合は、「き」や「り」の発音が苦手で、例えば「り」を含んだ「ありがとうございます」も、言いづらくて早口になることが多々あったことから、念のため、発音の仕方を調べたところ、発音の仕方自体が間違っていたことに気が付きました。
ただ、既にその時点で35歳を超えており、間違った方法で長年発音していたことから、そう簡単に治せるものではありませんでした。コールセンターを引退している今でも日常会話の中で、その苦手な発音は意識していますが、当然ながら若ければ若いほど、間違った方法での発音を矯正できる可能性はあるので、間違った発音をしている五十音順がないか早めに見直してみるとよいと思います。
・ゆっくりと話している人をイメージして真似るように話してみましょう
テレビに出ている芸能人やアナウンサー、YOUTUBEに出ているゲーム実況をはじめとする一般人など、誰でもいいのですが、落ち着いて話している人の声や話し方を頭の中にイメージして、真似るように話すと、早口にならず、ゆっくりと話せることがあります。
私は討論番組が好きで、特に学生時代はよく見ていたのですが、その討論番組に落ち着いた声で話す姜尚中という政治学者が出演した次の日のコールセンター勤務では、姜尚中氏を真似るように話すことができ、ゆっくりと話せることが多かったです。なお、テレビなどではなく、身近にいる同僚やSVの中に「あの人の話し方、ゆっくりでいいなぁ」と思える人がいる場合には、業務内容にも合致しているので、その人たちを真似るのが一番だと思います。
・出勤前や通勤中に口を動かしておきましょう
勤務開始が朝の場合など、ほとんど誰とも会話をせずに電話業務を開始することも多々あると思いますが、そういう状況の時ほど、出勤前や通勤中の時間帯などを利用し、事前に口の筋肉を和らげておく必要があります。個人的には美顔の効果とともに口呼吸を鼻呼吸に変えていく体操である「あいうべ体操」が声を出す必要もないのでオススメですが、自分に合った方法で口の筋肉を和らげておきましょう。
・睡眠不足を改善してみましょう
これは私の実体験ですが、睡眠不足のまま出勤した日は、うまく話せないということが多々ありました。そのため、次の日が仕事の場合には、あまり夜更かしはせずに、「最低○○時間は寝よう」というように意識を持つことをオススメします。
なお、なかなか寝付けないなど、睡眠が苦手という方は、睡眠を助ける様々な商品もあるので、そういった商品を試してみるのもいいかと思います。
・最初に所要時間の目安を案内し、自分のペースに持っていきましょう
業務内容によっては、案内必須事項が多く、スクリプトが長いというケースもあります。それにより、全部お客様に伝えなければという焦りが生じ、早口になったり、慌てて話すことにより、口が回らなくなったりすることがあります。そもそもスクリプトが長いこと自体が問題ではあるのですが、最初にお客様にどれくらい時間が掛かるかを伝え、それを了承いただいたうえで会話を進めると、自分のペースでゆっくりと話せることがあります。
・クレームの際の早口はある程度許容し、気持ちを切り替えていきましょう
クレーム時こそ、落ち着いてゆっくり話そうとする意識が重要ですが、それでも慌ててしまい、早口になってしまうことがあります。ただ、クレームの対応は向き不向きがあるほか、人間の本能から出てくる反応に近い部分もあるので、自分の意識を超えて出てしまう早口はそこまで深刻に考えず、気持ちを切り換えて次に進みましょう。
・最後に
私自身もお客様や品質管理の担当から、早口を指摘されたことがあり、自分自身でもそのことに気づいてましたが、それでも約16年間、コールセンターで働くことができました。このことからも分かるように、早口であっても続けていくことはできるので頑張りましょう。もちろん、コールセンターによってはその部分も評価の対象に含まれることもあるので、上を目指したいやる気のある方は、真剣に向き合っていく必要はありますが、そうでない場合には、早口を改善しようという気持ちさえ持っていれば十分だと個人的には思っています。