KO OTANI

コールセンターで働いている皆さま、お疲れ様です。ここではコールセンター業務におけるメンタルの悩みについて、それぞれアドバイスをしております。下記より、該当する悩みを選択してください。

更新日:2021年12月15日 公開日:2021年12月5日

出勤はしたものの、クレームにあたるのではないかと考えてしまい、電話を発信するのも受信するのも怖いです。

その状態で電話業務を行うのは本当に精神的にきついですよね。実は私もそういう状態になることがありました。では、そういう時に私はどうしていたのかというと、私はその状態は「心の風邪」であると考え、自身の勤怠の状況も計算に入れながら、「精神的に無理であれば早退しよう」というように働くことへのハードルを下げ、一旦気持ちに余裕を持たせるようにしていました。

ただ、出社後すぐに早退だと、何で出社したのかということになるので、とりあえず最低1時間以上は辛くてもそのまま電話業務を続けるようにしました。1時間以上経過すると、徐々に自分あるいは周りの人たちの昼休みの時間帯が見えてくるので、今度は昼休みをターゲットにそのまま働くようにしていました。そこまでいくと大体2~3時間は経過していると思いますが、それでもなお、精神的に辛いという状況であれば、最終的に勤怠の問題のない範囲内で本当に早退をしていました。

もちろん、この手段には賛否両論あると思いますが、心が風邪を引いた状態で無理して働くと、精神状態を悪化させ、最悪の場合、退職を考えるところまで気持ちが行ってしまうリスクがあるため、私はそのように自身をコントロールしていました。

ただ、あくまでも勤怠の評価に影響がない時だけに使える手段であるのと、その後も「電話業務が怖い」という気持ちが続く場合には、結構深刻な状態です。私は数社コールセンターを渡り歩いてきましたが、そのうちの1社はそのような精神状態が続き、ストレスが原因と思われる消化器系の症状も発症し、結局退職にまで至りました。ちなみに消化器系の症状は数ヶ月以上続いていたのですが、退職した次の日から一瞬にして治りました。

このように気持ちが限界を超えた状態で無理して働き続けると、本当に体を壊すことにもなりかねず、そうなってしまうと元も子もないので、まずは、勤怠の評価に影響がない範囲内で「早退」、さらには「欠勤」も活用し、気持ちの回復を試みると良いと思います。それでも、もう限界という場合には、コールセンターからの退職も考えましょう。

もうクレームが嫌で耐えられません。

分かります。私もクレームは本当に嫌でした。よくクレームはお客様の貴重なご意見だといいますが、確かにそれが正論であったとしても、クレームを受けるオペレーターにとってはそれどころではないというのが大多数であり、それがコールセンターの離職率の高さにも表れていると思っています。

ただ、クレームはコールセンターで働く上で宿命でもあるので、それを避けることができません。そのため、ある程度は割り切って考える必要がありますが、どんなに色々と言われても、受話器からは手は出てこないので、そのことは頭に入れておくとよいと思います。

また、怒りの声(意見ではなく音声としての声)を真に受けると精神的にダメージを被るので、大きな声で怒鳴ってくるようなお客様に関しては、音量を下げることも自分自身を落ち着かせるための有効な手段の一つです。

あとは、このお客様は何を言っても厳しいと感じた場合には、すぐにSVなどの管理者にモニタリングをしてもらうなど、助けを呼ぶ(ゲームのFFでいうところの召喚)という癖をつけるなど、クレームが来た時の備えを充実させておきましょう。

「備えあれば憂いなし」ではないですが、クレームが来た時にどうするかを予め備えておけば、少しは気持ちも変わってくると思います。ただ、そういった気持ちにもなれず、もう無理という気持ちが続くのであれば、精神的に限界に来ている可能性があり、そのまま無理すると体を壊すリスクもあるので、 別の道を模索したほうがいいかもしれません。

クレームを受けた日は、気持ちの切り替えができず、帰宅しても憂鬱です。どうすれば気持ちの切り替えができますか?

私は基本的に会社のビルを出た瞬間から、仕事のことは一切忘れ、すぐに自分の世界に入るように心掛けていました。自分の世界に入る具体的な方法は、もちろん人それぞれで異なりますが、私の場合はコールセンターに勤務していた当時から株を運用していたこともあり、すぐに株価をチェックしながら自分の世界に入っていました。

ただ、それでも終業時間直前にクレームの電話を受けたり、あまりにも酷い言い方をされたりした時などは、会社のビルを出た後もそのことを考えてしまうということもありました。

ちなみに、そういった場合には、例えば帰宅前にスーパーに行き、意図的に迷いながらデザートを選ぶなど、極力クレームのことを考える余裕をなくすようにしていました。このように意図的にクレームのことを考える余裕をなくすことにより、「もうクレームのことはいいや」という気持ちが生まれ、気持ちの切り替えができることもあります。

それでもなお、気持ちの切り替えができず、明日の仕事を休みたいといった気持ちが生じてしまう場合には、それが一時的な気持ちなのか、そうでないのかを見極めていく必要があります。

どうしても人間なので、気持ちの切り替えが上手くできないことは当然ありますが、それが1週間、2週間など継続する場合には結構深刻な状況かなと思います。

その場合には、コールセンターで勤務していくこと自体、精神的に限界が近づいてきている可能性があるため、退職・転職も視野に入れ、今後のことも考えながら準備を進めていく必要があるかなと思います。

なお、これも私の実体験からですが、案外、退職のことを考えたり、実際に転職のためのスキルアップをし始めたりすると、「いつまでもこの仕事をやるわけではない」といった感じで気持ちに余裕が生まれ、気持ちの切り替えが上手くというケースもあります。

※2021年12月15日に当Q&Aを追加

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